始まりの”日”は、突然やってくる。

 

 

~始まりの”日”は、突然やってくる。~

 

「まさか、自分が…」
そう思った。

会社からの一通の通知。
会議室に呼び出されて、静かに告げられる言葉。

上司の目線も、同僚の空気も、妙に優しくて残酷だった。

その日は、何の前触れもなくやってきた。

テレビの中の出来事だと思ってたリストラ。

でも現実は、こんなにもあっけなく、静かで、冷たい。

部屋を出たあと、何を考えればいいのかも分からなかった。

 

通勤電車に揺られなくていい朝。
上司の機嫌を伺わなくていい昼。
誰とも会話せずに終わる夜。

最初は“自由”に思えたけど、それはすぐに「孤独」に変わった。

自分の価値って何だったんだろう。
この年齢で、次に何をすればいいんだろう。
あんなに頑張ってきたのに、全部無意味だったのか…?

心の中で、何度も何度も、そう呟いていた。

でも、ある日ふと気づいた。

「何もなくなった」んじゃない。
「全部、自分で選べる」ようになったんだ。

今までの人生は、会社が敷いたレールの上を走る列車だった。
進むスピードも、止まるタイミングも、全部“外”に決められていた。

でも、今は違う。
誰かの許可を待たなくていい。
どこに進むか、どう生きるかを“自分で決めていい”んだ。

そう思った瞬間、心の奥で、
何かがカチッと切り替わった。

あの日が“終わり”だったのは間違いない。
でも同時に、“始まり”でもあった。

人生って、時々「破壊」っていう形で再構築のチャンスをくれる。

守ってきた場所を失って初めて、
本当に手に入れたかったものに気づく。

しがみついてた肩書きや安定を手放して、
やっと「自分の人生を生きる」という選択肢が目の前に現れる。

もちろん怖いよ。
未来は不透明で、何の保証もない。
でも逆に言えば、可能性は無限に広がってる。

パソコン1台あれば始められる。
スマホ1つで世界と繋がれる。
情報発信だって、ビジネスだって、挑戦できる時代。

“何もない今”だからこそ、何にでもなれる。

あの日から数年が経って、こう思える。

「あの“その日”があって、本当に良かった」って。

もう一度やれと言われたら、たぶんキツい。
でも、あの日がなければ、今の自分はいなかった。

だから、もし今まさに「その日」を迎えた人がいるなら──

それは確かに、終わりかもしれない。
でもそれは、自分の人生が“始まる日”でもある。

これからは、自分で選べる。
自分で動ける。
自分で、生きていける。

 

最後に。

人生で一番きつい日は、
後になって「一番感謝する日」に変わる。

だから、どうか信じてくれ。

「その日は突然やってくる。でも、それは終わりじゃなく、始まりだった。」

過去を変えれば、未来は変わる

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